部屋の前のカエデにつぶつぶと新芽が出た。と思って一晩寝て起きたら、翌朝には、新芽が無くなって、小さいカエデの葉っぱの形になっていたのでぎょっとした。動物のようなスピードで植物の芽が動く。
ようやくタイヤ交換を予約して、車のメンテナンスも兼ねて松本へ出かけた。
佐久平から松本へは、三才山峠のトンネルを抜けてゆく。そのトンネルの手前の山肌の眺望が毎回すばらしい。夏の緑、秋の紅葉、冬の雪景色を経て、今回はカラマツの芽吹きと山の花々があまりきれいなので、写真を撮りたいと思って、途中の内山ダムの公園へ寄ってみた。川沿いに作られた公園まで降りたらカラマツの山肌は見えなくなってしまったが、河川敷の木々の新芽や花、公園の桜が混ざって、それはそれで良かった。
子供のころから、生暖かい春が苦手だった。なんだかぼわーっとする、と不機嫌にしていると、母に「木の芽どき」は体調を崩しやすいって昔から言うんだから、そう思って気をつけないと、というようなことを言われた。
初めて関東の気候とは異なるところに住んでのこの春は、生暖かいというには空気がぴりっとしすぎていて、それに目新しさもあってか、いつものぼわーっと不機嫌な感じはあまりない。木々や鳥の動きがはげしいし、人間の農作業や草木の手入れの様子もびっくりするくらい急に慌ただしくなるし、何々?と日々きょろきょろしている。ただ、少し前にやたら眠く喉が渇く時期があり、それがおさまってきた今はやたらお腹が空く気がする。
松本でも、お昼は軽くていいやと思った直後にはげしく空腹になり、とんかつ屋さんに入ってぺろりとソースカツ丼を平らげてしまった。私も芽を出しちゃうんじゃないかという勢いです。
しばらく前のこと、思いがけない話の成り行きで、家庭菜園用のスペースを知人と共同でお借りできることになった。当初はほんとにできるかなと及び腰だったが、霜が降りなくなったら何を植えようかと考えていたら楽しみになってきた。標高が高めの御代田は、まだちょくちょく霜注意報が出ていて、5月の連休明けくらいが植え付け時期だそうだ。
欲が出てきて、野菜がおいしくなるという米ぬかを準備としてまいてみた。まいた後しばらくは、ぬかの発酵で熱が出て植え付けができないと聞いて、慌てて実家にあった米ぬかを運び、お借りするエリアに控えめの量をへっぴり腰でまいたのが先々週の14日。
今日、散歩がてら自転車で見に行ってみたら、耕耘機で土をおこしてくださってありました。あらためて見るとけっこうな広さ、、、ちょっとどきどきしていますが、しっかり寝て、しっかり食べて、外で何かしたくなる木の芽どき。