カレンダーに「立冬」と記載されていた先週の7日の朝、駐車場に出たら車に今年初めての霜が降りていた。
寒くなっちゃうんだなあ大変だなあと頭は思うのだが、きらきらする氷のきれいさにうっかり楽しい気分になってしまう。
それ以降も、晴れた夜の翌朝は安定して霜が降りるようになってきた。
その初霜の直前に、畑の相方や他の友人親子もさそって、芋掘りをした。10月は掘ろうと思うたびに長雨や台風でなかなか土が乾かず、そうこうするうちに埋まっている芋から次世代の芽が青々と出てしまうという事態に。この日曜に集まって掘らないとほんとにやばい、という日でした。
他の作物はすっかり店じまいしてしまい、あんなにものすごかった雑草もシーズンオフで消えてなくなって、一見閑散とした畑だが、掘り返していくうちに大小の芋が転がり出てにぎやか。掘ってすぐは土で真っ黒い芋も、地表面に転がしておくとすぐに乾いて白っぽくなっていく。
それにしても、春に土に種芋を埋めて(2列分すべて相方親子がやってくださいました)、そのあとは水も気温も天気まかせ、たまにうわっと草退治はするけど普段は雑草に埋もれさせているだけでほったらかし。なのに山盛りのおいしい芋(自画自賛ですが本当においしいです)が土の中からぞろぞろと出てくる。地球の土や空気、太陽の光のシステムはじつにすごいではないか。と静かに興奮しながら芋を拾い集める。
「自然の恵み」などと言うのは手垢のついたような常套句だが、この土、空気、水、日光の働きはまさに恵みとしか言いようがない。そんな土や空気の恩恵を受けながら、元に戻れないくらいに汚染する私たち人間はなんて罪深いのだろう。他の生き物にあいつらさえいなければと思われても仕方ないよねなどとぶつぶつ考えながら、掘り上げたジャガイモをせっせと食べたり野菜収納箱にしまってみたりしております。