パッチワークと秋の竣工

佐久の田んぼ。遠くに蓼科山。
佐久の田んぼ。遠くに蓼科山。

9月の終わり頃から、近隣の田んぼですこしずつ稲刈りが始まる。

上田のほうはだいぶ刈ってたけど佐久はまだだな、とか、今週末は御代田のほうはみんな稲刈りだなとか思いながら車を走らせる。

以前は一面の水田風景を見ると全部一気に耕作しているイメージがあった(実家のあった埼玉だと稲作はそんな感じだったと思う)が、住んで分かったのは、長野のこのあたりでは、見渡す限りの広い水田でも、数枚ごと、場合によっては1枚ごとに持ち主が違うということ。同世代の勤め人でも、実家は田んぼを持っていて、家族や親戚分のお米を自給自足しているという話をよく聞く。

 

なので、天候の読み方だったり、そのおうちの他の仕事やイベントの都合だったり、すぐに籾にできるコンバインで収穫するか、しばらく天日干してから脱穀するかなどの違いで、稲刈りのタイミングもまちまちで、パッチワーク状に刈られていく。

金色に色づいた御代田町の湯川沿いの田んぼ。9月16日。
金色に色づいた御代田町の湯川沿いの田んぼ。9月16日。

両親がなりゆきで田んぼをやるようになって、私自身はときどきしか手伝っていないのだが、それでも田んぼへの親近感がぐっとわいた。ふと気づくと、季節ごとにあちこちの田んぼの進捗や、作業をしている人たちの様子を確認している。そんな日々も、これで脱穀とその後の片付けが済んでしまえば、冬の間しばらく静かになる。そしてまた春が近づいて耕したり水を入れたりしてにぎやかなパッチワークが始まる。日本人は時間を輪っか状に認識しているという文章を国語の授業で読んだ記憶があるが、一面の田んぼを始終見てたらそうなっちゃうよねと思う。

 

1ヶ月後の同じエリアの田んぼ。ここは「はざ」にかけて天日干しをしています。
1ヶ月後の同じエリアの田んぼ。ここは「はざ」にかけて天日干しをしています。

おかげで毎年が輪っかのようにぐるぐる廻って、何かの出来事(友人が集まったとか)を、どの季節だったかはうっすら思い出せるけど、それが何年前の春だったかとかがおぼろげですよ。と田んぼのせいにしてみようと思いましたが、おそらくだいぶ歳を重ねたせいですね。

建売別荘B棟。紅葉したり落葉したりし始めました。
建売別荘B棟。紅葉したり落葉したりし始めました。

2軒隣り合わせで進んでいた建売住宅(あるいは別荘)の2棟目のB棟が、秋を迎えて竣工し、絶賛発売中です。

こちらは南正面の道路からのアプローチとなるので、植栽で目隠しと奥行きを出すようにした。A棟と同じく、造園屋さんがお願いした以上の良い苗木をじゃんじゃん植えてくれたので、コンパクトな敷地ながらなかなか楽しめる庭だと思う。そして現場監督さんの毎日の水やりにより芝生も緑に。

B棟2階の広間(客間)はリビングの吹き抜けに面しています。薪ストーブを炊けば相当な暖かさかと。
B棟2階の広間(客間)はリビングの吹き抜けに面しています。薪ストーブを炊けば相当な暖かさかと。

先のA棟はどちらかというと落ち着いてすごす雰囲気、こちらのB棟は家中ワンルームのような一続きになる感じで、からっと活発な雰囲気になりました。

吹き抜けに面したキッチン、作り付けダイニングテーブルと背面カウンター、自分でだいぶ気に入っている窓。
吹き抜けに面したキッチン、作り付けダイニングテーブルと背面カウンター、自分でだいぶ気に入っている窓。

販売にあたっては、別荘地なのに敷地が小さいのがネック、、、だそうだが、そのぶん庭の管理はしやすいし、2軒並んで連続した意匠なので、実際よりも広々感じると思います。(宣伝)

B棟からA棟を見る。造園屋さんによると樹木は年に50cmは伸びるそうで、来年の夏にはさらに茂ることと思われます。
B棟からA棟を見る。造園屋さんによると樹木は年に50cmは伸びるそうで、来年の夏にはさらに茂ることと思われます。

レイクニュータウンというこの別荘地、御代田から国道など通って目指すとけっこう遠くに感じるのだが、先日、佐久方面から急いでこの現場に行こうと思って、上信越道をインター2つ分だけ使ってみた。軽井沢インターから山道を下ってすぐだった。トップシーズンになると混雑する軽井沢の中心部に行く前に、高速を降りて別荘に入ってひといきつける。なるほどな〜それでここに大きな別荘地を作ったのか、といまさら納得したわけです。

日暮れどき、中部横断道の今の終点の高架道路を遠くに見る。土木の工事ってすごいなあ。
日暮れどき、中部横断道の今の終点の高架道路を遠くに見る。土木の工事ってすごいなあ。